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土地の名義変更・失敗事例

土地カテゴリ

土地の名義変更は、「家の名義変更」で記載した内容と重複する部分もあるので、「家の名義変更」とは違った目線でご案内します。

今回は「相続」をテーマに考えてみます。
実際に私のお客様で起こった出来事ですが、親族が亡くなった際、兄妹で不動産(土地やアパート)を相続しました。

【注意】
相続が発生する前は仲の良かった兄妹も、実際に遺された資産整理をする中で、徐々に兄妹仲が崩壊するケースも少なくはありません。兄妹仲を崩壊させないために取った決断が、後に複雑にさせてしまう事もあります。

この家族は親族が遺した賃貸アパートを兄妹仲良く相続するために「共有名義」にした事から、後に兄妹仲を悪化させてしまいました。
相続した賃貸アパートは、兄妹の名義となり、相続当初は賃貸経営も順調でした。
数年後、周辺に新築アパートが建設され、兄妹が共有名義で所有する賃貸アパートに空室が目立つようになりました。(8年前後)

賃貸アパートは満室の時は十分な家賃を得ることができますが、空室が多いと賃貸アパートの維持管理費等で、マイナスになる場合もあります。
例えば、入居者が引っ越し退去となった場合、新たに入居者を募集する際、リニューアル工事(リフォーム・リノベーション工事)をする事があります。
この場合20万円〜100万円ほどの投資が必要になる事があります。
また、賃貸アパートを借金して建設した場合は、銀行への返済が毎月発生します。
他にも、管理会社への委託費用、定期清掃、固定資産税、修繕積立費等

こうなると、共有名義で問題になるのはマイナス分を誰が補填するか?

「お兄ちゃんなんとかしてよ!」「妹の○○の方が時間あるだろ?」と空室を埋める手段の責任をぶつけ合う争いが発生していました。

結果、この兄妹が相続した賃貸アパートはどちらも守る事ができず、売却する事になります。
売却の決断をするまでにも大きな問題がありました。
兄「先祖代々の土地を自分の代で簡単に売るわけにはいかない」
妹「1日でも早く売却して、お金の悩みから解放されたい」
それぞれ意見が分かれ、解決までに1年以上も時間が過ぎました。
この兄妹は相続をきっかけに、お盆やお正月も顔を合わせる事を避けてしまうようになりました。
こうならないためにも、相続が発生する前に「生前対策」をお勧めします。
また、相続が発生した場合には「権利」「税務」「不動産」の専門家に相談することをお勧めします。


  • 空室対策(リーシング)として不動産・賃貸仲介業者への営業を行う必要がある。
  • 共有名義で問題になるのはマイナス分を誰が補填するか。
  • 事前に信頼できる専門家を探しておく必要がある。
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