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土地活用失敗しないための注意点①

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対策時期、対策の規模、対策の場所

不動産を多数所有するオーナーの場合、相続税対策として建築会社からアパートなど建物の建築を進められるケースが多くあります。現状の相続税を試算し、アパート建築後の効果を見ます。手持ちの現金を使いアパートを建てることで現金>建物の差額、さらに建物は他人に貸すことで借家権(30%)を控除することで評価が下がります。土地に関しても既存の所有地の場合借地権部分(地域によって異なります)を控除するため効果は大きく、人によって数千万円~数億円の相続税が節税出来ます。

ただし、対策時期を間違えないように注意してください。人の命ですのでいつ相続が発生するかは分かりませんが、人生100年時代と言われている昨今、早すぎる対策はかえって相続税を増やすことになります。例えば50代で相続税対策でアパート建築を行った場合、借金返済後に相続が発生することが見込まれます。

この場合亡くなるまでの家賃収入、建物の評価(建物は古くなっても0になることはありません)等増えていることが考えられます。早すぎる対策をする場合は専門家に依頼し毎月の収入を考慮した対策や法人化など事前に相談してください。

対策の規模についても必ず事前にシミュレーションしてください。相続税試算をすると不動産含めすべての財産を提示することになりますので土地のポテンシャルに比例した大規模な提案を受けることが少なくありません。あくまで相続税対策として建築をするのであれば、現状の相続税額から割り出した最適な、無理のない計画で事業を進められるくらいの規模感のものを建てるようにしましょう。

対策の場所としては人口の推移を必ず確認し、事業として成り立つか判断するようにしてください。すでに過疎化が進んでいるような地域でも建築を進めてくるメーカーもありますのでお気を付けください。

No.4614 貸家建付地の評価|国税庁 (nta.go.jp)

図表1-2-1 平均寿命の推移|令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

【失敗のポイント】
・早すぎる対策はかえって相続税を増額する
・相続税対策であることを前提とせず、土地のポテンシャルのみにスポットを当てる
・人口増減を考慮しない

【対策のポイント】
・相続までの家賃収入を使い生命保険や贈与といった相続税対策を行う。
・法人化を検討する
・年齢や健康状態を考慮する
・自身に合わせて規模を考える
・地域制を調べる

複数等のアパート建築

建物の計画地が広く2棟以上の建築が可能な場合、大きな1棟を建てるか小ぶりな2棟以上を建てるか様々な提案を受けると思いますが、相続税対策としてどちらがより効果が高いのかを検討してください。2棟以上の建築の場合1棟ごとに土地を分けて計算することになり、不正形地補正を適用することが可能になります。逆に1棟のみの建築の場合、計画地全体を一つの評価単位として考えますので、計画地全体で500㎡もしくは1000㎡以上ある場合(地域によって異なります)には複数棟の建築をしない方が相続税が減税される可能性があります。

計画がどのようなもので、複数棟がどういった配置関係になるのかを事前に専門家に相談しアドバイスを受けるようにしてください。建築計画によっては支払う税額が数千万円の単位で変わることがあります。

No.4603 宅地の評価単位|国税庁 (nta.go.jp)

地積規模の大きな宅地の評価-地積規模の判定|国税庁 (nta.go.jp)

【失敗のポイント】
・土地の評価単位を考えない

【対策のポイント】
・各棟の建築計画を考慮する
・広大な土地は評価が下がるため試算する

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