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土地の相続

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「土地の相続」を巡ってよくあるトラブル事例とその解決策

目次

土地の相続が原因で起きた兄妹間のトラブル事例

【家族の状況】
・両親共に健在で、現在は自宅兼店舗の建物で家業を営んでいる。
・子は3人、兄妹仲良し。
・両親は高齢で、2階にある自宅への上り下りが大変。
・時代の流れと共に家業の売上も衰退し、子ども達も後を継がない。
・家業を廃業し、貯蓄と年金で静かにくらしたい。

【相続財産】
 1億6,400万円(実家:1億3,400万円、現金3,000万円)

【相続人】
 長男・長女・次男の3人

トラブルのきっかけは、家業の廃業をきっかけに、建物の取り壊しを行い、両親が所有している不動産を、子ども達へ均等に相続させる準備をする時に起きました。

子ども達3人の内、長男と長女は既に結婚しており、長男は自費で土地と建物を購入済み

長女は、実家からほど近い賃貸マンションに居住中

次男は、婚活中。

実家の家業は父の高齢化と、母の持病をきっかけに、1年〜2年以内で廃業を決断

両親が所有する土地は約530坪あり、倉庫や小屋、古家などが敷地内に残っている状態。

父の提案で、数年前に家族会議を行い、実家の在り方について話し合った。

実家の土地(自宅兼店舗)を一度更地にして、子ども達それぞれの家を建築してはどうか?

兄妹仲も良かったので、同敷地で長男・長女の自宅を立てることを検討することになりましたが、経済的な理由で、長女は時期を断念。

長男は計画を続行することになりました。

ここで、一つ目のトラブルが発生しました。

「長女の嫉妬」です。

同じタイミングで進められないことに対し長女は、長男夫婦に嫉妬し、両親へ計画の白紙撤回を持ちかけました。

長男は子どもの学校の事もあり、転校はさせたくないと計画続行を提案しましたが、結果、長女の粘り勝ちで、実家の家業は今も続いています。

長男はその後、自費で付近の土地を購入し自宅を新築しました。

ところが、その半年後長女が動き出します。

「長女の進撃」です。

長女の言い分はこうでした。

「お兄ちゃんはもう他の土地で家を建てたから、実家の土地に私が家を建てるね。」

「お兄ちゃんと次男は、あそこの土地を二人で分けて。」

※あそこの土地とは、延長敷地で分割できない土地(半分袋地)の場所です。

この突然の提案に兄大激怒!!

この日は、家族会議が3時間以上続き、長女はなきじゃくり長女の旦那からは、「俺たちに対する嫌がらせか?」と言われたそうです。

長男は家を建てることに対して反対している訳ではなく、土地や金融資産を平等に相続してほしい。

ただ、この事だけでした。

ちなみに長女の計画地は約200坪で、この場所に自宅を建てる計画だったそうです。

評価額に対する現金で贈与もなく一方的な提案に、長男な決別を検討しているそうです。

また、父も臍を曲げてしまい、「もう知らん!俺が死んだ後に勝手にやれ!」と言い家族内で相続の話はタブーになってしまいました。

まだ相続が発生していない家庭なのに、このような事態に発展してしまいました。

では何故ここまで争ってしまったのか?

一つの原因は、両親がしっかり指揮を取らなかった事が要因になっています。

「子ども達で話し合って決めればいい」と父は言ったものの、家族会議や兄妹間の話合いには立ち入らず、子ども達に任せっぱなしにした事で、個々の主張が事件を起こしました。

では、どのようにしたら、事件は起きなかったのか?

原因になっていた父・母の関与はもちろんの事、土地評価をしっかり査定して、細々した費用を明確にする事はトラブルを起こさないための対策とも言えます。

相続する誰かに情報が偏ってもトラブルは起きます。

円満相続を望むのであれば、相続する側も、引き継ぐ側も相手を思いやり、双方納得できる相続をしてください。

【相続の専門家に相談することをお勧めします。】
・不動産のことは、相続経験の豊富な不動産会社へ。
・税務のことは、相続税・不動産に特化した税理士へ。
・法務のことは、家族信託・遺言を専門的におこなう弁護士・司法書士へ。

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